かりんとぶろぐ。

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名護辺野古間を歩いて帰ったら地獄を見た話。

私だ。 今回は名護辺野古間を歩いて帰ったら地獄を見た話をする。

プロローグ

なごむん商品券。それは名護市がコロナ禍の真っ只中に配ったヒカリだ。 無償で五千円分の市内で使える商品券が配られた。 数ヶ月前に。 それを私は今日受け取りにいったのだ。なぜなら住民票の更新ができてなくて配送されていなかったから。 ということで市役所に向かって出発した。 平日の夕5時までしか開いていない窓口はすごく勝手が悪く、今月いっぱいで使用の期限がきれるということで 3・4限を休んでまで行った。 もちろん歩くなんてあり得ない。バスを使った。 街中を歩くだろうからクロックスではなくしっかりクッション深めの靴をえらんで。 実は今日お腹を壊していて、バスの揺れで15分、悪夢に見舞われたのだった。 だが、無事市役所の最寄りバス停で漏らすことなく降りれた。財布の中にはお札が一枚。運賃は580円。 一つ前のバス停で降りれたら500円だったのだがなるべくあるきたくない僕は運賃チキンレースの結果敗北した。 まあたかが80円。問題ないだろう。 行く部署の位置を確認する。

なんと市役所じゃない!?!?!?!?!?!?

そう、市役所ではなく市の産業なんちゃらセンター的なところに窓口があって、しかもそこは2つ前の停留所だった。 完全に損した… 途中、目的地との間にあるコンビニで用を足しつつ、お金をおろそうと思ったら

キャッシュカードがない!!!

紛失したわけでも盗まれたわけでもなく家に置き忘れたのだった… ここで問題が発生する。 1000-580=420 世冨慶からバスに乗っても460円はかかる。 つまり僕が帰りに歩く未来はここで決定づけられていた。 だが一度辺野古名護間は歩いたことがあって普通に苦しくなかった記憶があったので ものすごくなめていた。

名護辺野古間の徒歩は地獄だと知らずに…

そんなこともつゆ知らず、僕はどうしようもないからとりあえず水を買って商品券を受け取り 無駄に名護の町を散策して、いい感じのパン屋でメロンパン一つかってしまった。 ここでさいふのなかは160円+5000円分の商品券。

最初は夕食を商品券で済まそうと思っていたが、半袖だったため夜の寒い中あるきたくない!と3時半ごろに帰ることを決心した。 途中、商品券でタピオカドリンクL(お釣りが出ないから大きい方を選んだ。)をたのんで楽しい旅は幕を開けようとしていた・・・

第一章 第二世冨慶~世冨慶橋

土日祝日の6~7時に行くと高専在寮生と会えると有名な世冨慶バス停をこえ、世冨慶交差点をわたりこれから来る山に心を構える。 しかし一向に山はこない。

こここんなに長かったっけ????

第二世冨慶バス停、世冨慶IC、食肉センター、セメント工場はもっと短い間隔だと思っていたが思いの外長く、 ここで一日中ショッピングモールで遊んだあとくらいの疲労度になっていた。名護街ブラしたのだからそりゃそう。 美味しかったタピオカミルクティーもだんだん甘すぎるしいつもより量多いしですごい気持ち悪くなってきてつらかった。

第二章 ひたすら上り坂 ー世冨慶橋ー

辺野古名護間の坂は

高専~ちょっとした下り坂~緩やかな上り坂~ウイニングランの下り坂~世冨慶

のようになっていて、この流れはそこまで疲れない。 軽いハイキングみたいなものだ。だから油断していた。 逆に名護辺野古間の坂は

世冨慶~急勾配の上り坂~緩やかな下り坂~ちょっとした上り坂~高専

みたいなかんじで急勾配の坂が始めに来る。 3km強の区間基本7%の坂が続く。途中で平らになったりなんてことはない。 これはこの区間は海抜0mから160m上がることを意味している。 このときはまだアドレナリンが出ていた。 というより、上り坂が見えた状態で止まるともう動けない気がしたから。 そうしてほぼ勢いを止めずにこの坂は登りきった。 あとは下り坂、楽だとおもっていたが

地獄はここからだった。

第三章 下り坂の罠 ー世冨慶橋~二見間ー

坂を登りきった達成感でアドレナリンが切れる。

ここで足腰がぼろぼろなのに気づく。

下り坂とは楽なものだが足腰がボロボロの状態だと上り坂よりきつくなるトラップだ なんか体重が支えられなくって気を抜くと腰抜かしたり膝が外れそうな感触がある。 そして名護辺野古間8キロの内5キロも続く。 まじで地獄だ。 あとここらへんまじでなにもない。 座るところが本当にない。 ガードレールがギリギリ座れるが危険すぎるし逆に疲れる。 そうこうしている間に二見集落についた。

第四章 黄昏時の山 ー二見~第二ゲイト間ー

二見集落にはバス停がある。ということはベンチがあるのだ! ここで休憩…と行きたかったところだが、気づけば街灯はついているし車はランプを付けて走っている。 これは時間がない。。。そう悟ってスマホを確認すると電池が切れている。

休む暇なんてなかったのだ!!

泣きそうになりながら坂を下る。段々と空が赤くなっていく。 「君の名は。」でキーとなる黄昏時(誰そ彼時)を思い出しながら 夕方だな~と考えてたら一番星が光っていた。

泣きたくなる。

足はすごい痛いがそれを上回るほどの「これ帰れるんかなぁ」という不安感 そうして一歩先が目を凝らさないと見えないほど暗くなっていく 「空はまだ色があるから夜じゃない!夜じゃない!」と言い聞かせる 「帰ったら絶対ブログ書くぞ」という意気込みだけが支えだ。 そうすると東海岸が見えてきた。このときの感動たるや。 自分の体にムチを打つしかない。

最終章 ラストスパートの坂 ー第二ゲイト~高専間ー

二番星まで見えてきた。空は完全に彩度を失っていて心を急かす。 第二ゲイトバス停はなんで「ゲイト」なんだろう。 沖縄流英語の書き方って本当に耳から聞いた音のままだよな、 ビーフストゥーとかコーヒーシャープとか… と現実逃避を始める。 だんだん足の爪が浮いてきているような気がしてならなくなってくる。 そうして例の座り込む場所の上り坂がとどめを刺してくる、ほんとむり。ゆるして。 警備員さんに会釈しながらようやく沖縄高専入り口バス停にたどり着いた。 両腕をあげガッツポーズをした。ほんとに嬉しかった。

Ex章 感謝にすがる僕 ー高専~自宅間ー

しかし僕の自宅はローソン近辺なのでまた30分ほど歩かなければならない。

もういやだ!!!!!

バス停の中の待合所に倒れ込む。眠い。寝そうだ。 ふと天才的な考えがよぎる。160円で自宅近くのバス停に行けないだろうか。 せめてものの距離のショートカットに僕は必死だった。 でも時間がわからないし基地前でもうバスが通過したような覚えがあった。 この田舎でこの時間でバスは一時間にあるかないかだろう。 どうしても歩かなければならない。 途中辺野古大橋で倒れ込んだ。 OTZという古のAAがあるがまさにそんな体勢だった。 もうむりだ、いやだ。 でもここでくじけては居られない。 昔のポケモンみたいなうめき声を上げ立ち上がる。 タピオカのカップがすごい邪魔だ。 歩いている内に感謝の心が芽生えた。 出るときにクロックスを履かなかった選択に感謝。 行きにバスに乗れたことで漏らすのを回避できたことに感謝。 150分の道のりが15分で住んでしまうバスに感謝。 蒸気機関の父に感謝。 街灯に感謝。トーマス・エジソンに感謝。 全てに感謝しながらいつの間にかアパートが見えた。 もうウイニングランだ。 ダッシュの極みを尽くして1Fの部屋を借りれたことにも感謝する。 あの状態で階段は登れなかっただろう。 そしてシーツすらつけてないマットレスにとびこんでスマホでつぶやく 「今帰れました」

以上が今回の話だ。 つまり、悟りを開くための修行としては名護辺野古間を歩くのをおすすめする。